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界 鬼怒川 敷地は鬼怒川温泉郷のほぼ中央近に位置する渓谷沿いにあり、かつての水力発電所建設で生じた土砂岩石の埋め立てにより造成された台地を利用して、企業保養所として独自に開発された経緯がある。このため、渓谷両岸にホテル群が林立する鬼怒川温泉特有の景観とは大きく異なり、元来の自然と保養所建設当時に植えられた樹木とが、30年以上の年月を経て成長、一体化することで、深い緑に囲まれた静謐な環境が形成された。 設計にあたっては、この恵まれた自然環境を活かして、周辺の類似施設には無い温泉旅館の特徴と魅力を表現すること、また事業計画上の必要客室数を確保しつつ、快適性やゆとりある雰囲気を損なわずに総面積・工事費の縮減を図ること、などが与条件となった。 建物を低層とすること、廊下や回廊を屋外開放とすること、客室面積を極限まで圧縮する一方で水廻りの面する広いバルコニー空間に組み合わせること、既存樹木の伐採を避け可能な限り移植と再配置を行うこと、等々の手法工夫が、工事費の縮減を図るだけに留まらず、この建築の魅力を特徴付け、温泉旅館に相応しい日本的な印象を強調するものとなるように意図した。 概要/
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